意外と知らない?キャッシング利用者が払っている利息の金額!

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利息の計算

現代は、テレビで消費者金融がCMを流し、各社で様々なサービスを提供しています。そういった意味では、キャッシングという『お金を借りる』ことに、然したる抵抗を感じることもなく、気軽に利用することができるようになりました。

1986年、貸金業者は全国に約47,500社もあり、まさに最盛期だったのですが、現在では貸金業者の数は約2,000社といった感じで、ピーク時と比べると激減しています。

貸金業規正法が改正され『貸金業法』となり、設定できる年間利率が大幅に下がったこと、そして総量規制などが大きな原因だと言われています。

貸金業者の推移

そんな中、金融各社は利用者を獲得するため、WEB契約や即日融資などの様々なサービスを打ち出しています。

利用者側からすれば、借り入れのハードルが低くなり、利息も安くなっている上、利便性も増しているので、キャッシングに対してあまり抵抗を感じることが少なくなっています。

 

キャッシングは上手く利用すれば便利

実際に、キャッシングは賢く利用すれば、非常に便利で日常生活に役立つサービスだと思います。

しかし多くの方が、その利便性ばかりに目が行ってしまい、キャッシング利用に付き物の『リスクを回避』することを怠る方が少なくありません。

そのリスクの1つが利息です。

お金を借りると、当然その借り入れ金額にプラスして利息を支払わなければなりません。

年間利率

この利息をしっかりと把握して、

  • 自分が借りた金額に対していくらの利息がかかっているのか
  • 月々返済している金額の『元本と利息』の割合はどうなっているのか

これらをきちんと理解して、自分に合った返済計画を企てることが、リスクを回避することに繋がります。

この記事では、意外にも知らない人が多い『利息の計算方法』を、具体的に数字を挙げて解説していきたいと思います。

 

知らないと騙される可能性もある 利率のマジック

利息を細かく計算してチェックする人は、あまりいないと思います。

しかし利息をしっかり計算しない場合、もし多く利息を取られていたとしても、全く気付かずに支払い続けてしまい、結果、かなりの金額をドブに捨てたも同然となってしまいます。

利息計算

では、どういったことになるか、簡単な数字で例を挙げてみたいと思います。

例えば、とある金融業者から100,000円を年間利率20%で借り入れしたとします。

その業者が、元本返済と利息の詳細を、以下のように説明してきました。

  返済元金 支払利息 支払合計 支払残高
第1回支払 ¥10,000- ¥2,000- ¥12,000- ¥10,8000-
第2回支払 ¥10,000- ¥2,000- ¥12,000- ¥96,000-
第3回支払 ¥10,000- ¥2,000- ¥12,000- ¥84,000-
第4回支払 ¥10,000- ¥2,000- ¥12,000- ¥72,000-
第5回支払 ¥10,000- ¥2,000- ¥12,000- ¥60,000-
第6回支払 ¥10,000- ¥2,000- ¥12,000- ¥48,000-
第7回支払 ¥10,000- ¥2,000- ¥12,000- ¥36,000-
第8回支払 ¥10,000- ¥2,000- ¥12,000- ¥24,000-
第9回支払 ¥10,000- ¥2,000- ¥12,000- ¥12,000-
第10回支払 ¥10,000- ¥2,000- ¥12,000- ¥0-

100,000円にかかる利率が20%なので、月々12,000円の支払い、たったの10ヶ月で完済となり、とても安い借り入れと言えるでしょう。

ですが……少し考えれば、これは非常に妙な計算となっていることに気付くと思います。

確かに、100,000円に対しての年間利息は20,000円なのですが、元金は毎月返済していることを忘れてはいけません。

そして、年間利率ということは『1年(365日)での計算』となるので、10ヶ月で20,000円の利息というのも、これまた妙な話となります。

利息を騙し取る業者

上記で挙げた例は、非常に簡単な手口であり、さらに表にしているので気付くことも難しくはないはずです。

今では、こんな簡単に見破られる方法を使うことはないのですが、勘違いを誘発する1つの手口として見て頂きたいと思います。

普通であれば、『顧客を騙して利息を水増しする』などということはありませんが、それはきちんと登録した正規の金融業者に限ります。

非登録業者に『貸金業法』だの『利息制限法』だの、真っ当なルールは当て嵌まりません。

もっと悪質な、ずる賢い手口を使い、1円でも多く搾取しようとしてくるので、餌食にならないよう心掛ける必要があります。

 

知らないより知っている方が断然有利 利息の計算方法

年間利率に関しては、利用する(利用している)キャッシング業者のWEBサイトなどで明記されているので、すぐに分かると思います。

ですが、

  • 毎月元金をいくら返済しているのか
  • 利息はいくら払っているのか

ということを、しっかりと把握することによって、自分の収入に合わせた合理的な返済プランを企てることが可能となります。

返済プラン

では、いくら利息を払っているのか、具体的な計算方法に入っていきたいと思います。

まず支払い方法ですが、ほとんどのキャッシング業者が採用しているのは『残高スライドリボルビング方式』という返済方法です。

これは、毎月の返済金額を一定額にして、元金と利息を同時に支払っていく方法となります。

計算式として表すと元金×年間利率÷365×31という式で計算します。
* この計算式では便宜上「1ヶ月を31日」と仮定します。

前述の、『100,000円を年間利率20%で借り入れ』という例を、この式に当て嵌めると、
100,000×20%÷365×31=1,698.6301369
となり、支払1ケ月目の利息は1,698円となります。

この例を元に、毎月の返済金額10,000円という条件で、以下で表にしてみたいと思います。

  返済元金 支払利息 支払残高
第1回支払 ¥8,302- ¥1,698- ¥91,698-
利息計算式 100,000×20%÷365×31=1,698.630
第2回支払 ¥8,443- ¥1,557- ¥83,255-
利息計算式 91,698×20%÷365×31=1,557.609
第3回支払  ¥8,586-  ¥1,414-  ¥74,669-
利息計算式 83,255×20%÷365×31=1,414.194
第4回支払  ¥8,732-  ¥1,268-  ¥65,937-
利息計算式 74,669×20%÷365×31=1,268.350
第5回支払  ¥8,880-  ¥1,120-  ¥57,057-
利息計算式 65,937×20%÷365×31=1,120.025
第6回支払  ¥9,031-  ¥969-  ¥48,026-
利息計算式 57,057×20%÷365×31=969.187
第7回支払  ¥9,185-  ¥815-  ¥38,841-
利息計算式 48,026×20%÷365×31=815.784
第8回支払  ¥9,341-  ¥659-  ¥29,500-
利息計算式 38,841×20%÷365×31=659.764
第9回支払  ¥9,499-  ¥501-  ¥20,001-
利息計算式 29,500×20%÷365×31=501.095
第10回支払  ¥9,661-  ¥339-  ¥10,340-
利息計算式 20,001×20%÷365×31=339.743
第11回支払  ¥9,825-  ¥175-  ¥515-
利息計算式 10,340×20%÷365×31=175.638
第12回支払  ¥507-  ¥8-  ¥0-
利息計算式 515×20%÷365×31=8.747

つまり、100,000円を年間利率20%、毎月の返済額が10,000円という条件でキャッシングした場合、利息の支払額は合計で10,523円となります。

このように、利息は『借り入れ金額』『年間利率』が分かれば、その数字を公式に当て嵌めるだけなので、非常に簡単な計算で把握することができます。

 

利息を安くして返済する手段とは

利息の計算方法は、前述の通り簡単にできることが分かったと思います。

では次に、キャッシングを利用した際に、利息をできるだけ安く抑えて返済する手段を簡単に解説していきます。

手段というほど、大げさなことではないのですが、やはり1円でも節約できる方が絶対にお得と言えます。

利息の計算

非常に簡単に利息を安くできるので、キャッシングを利用している方は、出来る範囲で実践して頂きたいと思います。

その方法とは、繰上げ返済をするだけです。

要するに、前述の利息計算式の数字を1部分変更するだけなんです。
100,000×20%÷365×30=1,643.8356164

このように、毎月の支払日よりも早く返済するだけで、利息の金額が変わっているのが分かるかと思います。

では、以下にこの計算式を基にした数字を、表にしてみます(毎月の返済金額は10,000円)。

  返済元金 支払利息 支払残高
第1回支払 ¥8,357- ¥1,643- ¥91,643-
利息計算式 100,000×20%÷365×30=1,643.835
第2回支払 ¥8,494- ¥1,506- ¥83,149-
利息計算式 91,643×20%÷365×30=1,506.460
第3回支払  ¥8,634-  ¥1,366-  ¥74,515-
利息計算式 83,149×20%÷365×30=1,366.832
第4回支払  ¥8,776-  ¥1,224-  ¥65,739-
利息計算式 74,515×20%÷365×30=1,224.904
第5回支払  ¥8,920-  ¥1,080-  ¥56,819-
利息計算式 65,739×20%÷365×30=1,080.641
第6回支払  ¥9,066-  ¥934-  ¥47,753-
利息計算式 56,819×20%÷365×30=934.010
第7回支払  ¥9,216-  ¥784-  ¥38,537-
利息計算式 47,753×20%÷365×30=784.980
第8回支払  ¥9,367-  ¥633-  ¥29,170-
利息計算式 38,537×20%÷365×30=633.484
第9回支払  ¥9,521-  ¥479-  ¥19,649-
利息計算式 29,170×20%÷365×30=479.506
第10回支払  ¥9,678-  ¥322-  ¥9,971-
利息計算式 19,649×20%÷365×30=322.997
第11回支払  ¥9,808-  ¥163-  ¥0-
利息計算式 9,971×20%÷365×30=163.906

この支払い方法で返済していくと、利息の金額は10,134円となり、毎月たったの1日早く返済するだけで、389円も安くて済む計算となります。

例えるなら、缶コーヒーが約3本買える金額を節約できた計算になりますね。

しかも、11ヶ月で返済が完了するという点は、かなりのリスク回避となってきます。

リスク回避

このように、キャッシングに付き物である利息というリスクを、少しでも回避するためには、まず自分が一体いくらの利息を支払うのかを、きちんと計算することが大事です。

少々面倒ではありますが、キャッシングを利用した際には、自分が借り入れした金額と、利用したキャッシング業者の設定している年間利率を、計算式に当て嵌めることから始めましょう。

利息を安くする方法は、繰上げ返済以外にもありますが、その方法については、次の記事で解説していこうと思います。

 

利息をきちんと計算することは、しっかりとした返済計画を企てることができ、支払いに行き詰ってしまう、といった事態を避けることが可能となります。

 


 



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