お米や布、その他には塩なども仲立ち物として利用されていました。ですが、地域によっては、さらに他の物が利用されていたこともあって、さらにもっと利用しやすい仲立ち物が必要となってきたんです。
そこで、皆が利用しやすい共通の物として利用されだしたのが『金・銀・銅』です。
では、なぜ、金・銀・銅が使われだしたのでしょうか?
その一番の理由は、金や銀や銅というものは、欲しいからといって簡単に手に入るものではありません。まして、その辺りに落ちていたり転がっているものでもありません。地域に関わらず、皆が共通して欲しがる非常に貴重な品であり、価値も高いものなので、仲立ち物としてこれほど打って付けな品はありません。
さらに便利なことに、金・銀・銅というものは、高度な技術を使わず簡単に溶かすことが出来るので、扱いやすい形や大きさに変えることが出来ます。
このような理由から『金貨・銀貨・銅貨』というものが、仲立ち物として広い範囲で利用され始めることとなりました。
まさにこれが、お金の起源ということになります。
取引を円滑にするため銀行の原点が生まれる
お金が世の中で使われ始めると、どこに行っても共通の物として使えるので、大きな商取引も可能となり、人々の暮らしが非常に便利になったのですが、ここでまた問題が生じてしまいました。
その問題とは、大きな取り引きをするためには、金貨・銀貨・銅貨を大量に持ち歩かなければなりません。
大量に持ち歩くと非常に重く、さらに賊に襲われお金を盗まれたり、最悪の場合は殺されてしまう危険性も出てきます。
その解決策として、お金をたくさん持っている人に、自分の金貨や銀貨を預けるというシステムを作りました。
お金を預けると『預り証』というものが発行され、この預り証を持ってくれば、いつでも金貨と交換してもらえるので、預り証のまま様々な取り引きが出来るようになりました。
これが紙幣の起源であり、このシステム自体が現代の銀行の起源ということになります。
紙幣であれば、折りたたむことができ、持ち運びにも非常に便利となるので、取り引きが活性化され、色々なものが世の中に流れ出し、人々が便利に生活できるようになります。
その後、取り引きのためのお金が足りない人達に対して、お金そのものを商品として扱う者が出てくるようになりました。
これが現代でいうキャッシングなどの貸金業の元ということなんです。
つまり、お金というものが生み出された最大の理由とは、皆が便利な生活を営むために、人類の英知が生み出した、非常に便利なアイテムであると言うことができます。
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